白く小さな手が包丁を握り、トントンと軽快な音を立てながら、キャベツやきゅうりを刻んでいく。
春歌の包丁さばきは、本当にすばらしい。
シャイニング事務所の寮で一人暮らしをしていた頃から、きちんと家事をこなしていたようなので、元から基礎はきちんとしていた。
でも、こうしてぼくと結婚して、一緒に寿弁当を切り盛りするようになってから、さらにその腕を上げた。
きれいな千切りや輪切りが、彼女の手によりあっという間にたくさん出来上がる。
見ていると、彼女は魔法を使っているんじゃないかって錯覚してしまうくらい上手なんだ。

でも、ぼくは知っている。
彼女の魔法の手は、キャベツの千切りやきゅうりの輪切りを生み出すためだけにあるべきものじゃないってことを。
聴いた人を魅了せずにはいられない、七色のメロディを生み出す魔法の手。
それこそ、彼女が本来使うべき魔法なんだ。
しかし、それを奪ってしまったのは、間違いなくぼくで……。
こうして今、春歌の白く細いきれいな手は、ピアノの鍵盤を叩く代わりに、包丁を握っている。

彼女がピアノに触れなくなってから、どれくらいの時が経過したのだろう。

マイガール・フォーエバー

「春歌、つらくなったらいつでも休んでいいからね。ここまで出来れば、あとは君がいなくても何とかなるし」
「ふふっ、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ」
「ついこの間まで、唐揚げの匂いを嗅ぐだけで死にそうな顔してたでしょ?本当に無理してない?」
「もうその時期は終わったから、大丈夫です。だから、わたしにもお手伝いさせてください。本当に無理だと感じたら、きちんと休みますから」

今日は、町内のお祭りの日。
年に一度の3日間にわたる大規模なお祭りだ。
そこで必要な仕出し弁当の大量注文が、町内会から寿弁当に入った。
毎年恒例のことで慣れているとは言っても、その準備はなかなか大変だ。
いつもはバイトを雇ってやることが多いけど、今年はそのバイトの都合がつかなかった。
数日前から、ぼくたち夫婦に、母ちゃんと姉ちゃん、つまり寿一家総出で準備をしている。
猫の手でも借りたいくらいの忙しさだから、人手はあった方が助かる。
でも、春歌は……。

「それより嶺二さん。そろそろ唐揚げが冷めてきた感じなので、折に詰めてもいい頃だと思います。わたしがキャベツとキュウリを先に入れますから。今は急がないと!」
「りょーかい。ほんと、春歌はしっかりしているね」

心配無用とばかりに春歌に急かされて、ぼくの思考は中断された。
お弁当づくりが、再開される。
でもぼくは、折に詰める作業をしつつも、ちらちらと春歌の様子はうかがっていた。
彼女は昔から、黙って無理をするタイプだから。
本当に無理をしていないのか、どうにも心配なんだ。



完成した弁当をお店のバンに積み込んで、あとは配達するだけのところまでたどり着いた。
一緒に行くと言う春歌を、ぼくはリビングへと連れて行き、ソファへと座らせた。

「あとは届けるだけだから、ぼくだけでだいじょーぶだよ。春歌は休んでいて」
「でも……」
「今回の”でも”は、却下!ぼくが戻ってくるまでの間、ここで休んでいるのが春歌の仕事ね。とにかく、店長命令だよ」

その言葉に、春歌はくすりと笑うと頷いた。

「分かりました。お言葉に甘えて、休ませてもらいますね。気をつけて行ってきてください」
「よしよし。じゃあ、行ってくるよ」

ぼくは春歌の頭を撫でて、額にかかる前髪をかきあげる。
そして、露わになった額にちゅっとキスをした。
春歌は、鳩が豆鉄砲を食らったような顔を一瞬したけれど、すぐにはにかむような笑顔を浮かべた。
そう言えば、こうしていってきますのキスをするのは、久しぶりだな。
結婚して弁当屋を一緒にやるようになってから、別々に行動をするってことが無くなったから、する機会が殆ど無くなった。
やっぱり、こういうのっていいよね。
うん、これからはこうして春歌を休ませてあげる方がいいな。
そうしよう。



配達を終えて帰ってくると、ぼくはまったりと昼ドラを観ている母ちゃんたちに一声掛けた後で、春歌の様子をうかがいにリビングへ行った。
春歌は、ソファに体を預けて、安らかな寝息を立てていた。
開け放した窓から入り込んでくる風が、カーテンを揺らし、春歌の前髪を揺らす。
”大丈夫”とは言っていたけど、やはり疲れていたのだろう。
ぼくはいったん寝室へ行き、ブランケットを取って、春歌のところへと戻る。
そして、起こさないように気をつけて、そうっとそれを被せた。
体が冷えるといけないって言うし、これでいいよね。
ぼくは気配を押し殺しながら、眠る春歌の傍にひざまずいた。
寝息に合わせて、微かに上下する胸。
無意識の行動だろうけど、彼女は、自分のおなかを守るように両手を当てている。
その手に、ぼくは自分の手を重ねた。
まだ、おなかの大きさは目立たない。
でも、確かに彼女のおなかの中には、新しい命が宿っている。
ぼくと彼女の愛の結晶が……。
ぼくは、彼女の小さな手をそっと撫でた。
水仕事が多いせいか、少しかさついているけれど、相変わらずきれいな手だ。
これまでに、怪我一つしたことないのだろう。
まっすぐで、細い指。
きっとこれは、彼女がご両親に大切に育てられてきた証だ。

彼女の手に触れながら、ぼくは、二人の出会った頃のことを思い出した。
彼女と出会った頃のぼくは、アイドルだった。
業界最大手のシャイニング事務所に所属しているにも関わらず、いまいちぱっとしないアイドル。
デビューした頃はそれなりに売れて、将来を期待されたけど、そこまでだった。
そんな自分を変えたくて、努力は欠かさなかったし、ひとつひとつの仕事も全力でぶつかってきた。
しかし、25歳という年齢を考えても、アイドルとして行き詰まっている状態なのは火を見るより明らかだった。
一方彼女は、見習いとして事務所に所属している作曲家だった。
早乙女学園の卒業オーディションで、最優秀作曲賞を受賞するくらい優秀な成績で卒業したにも関わらず、パートナーは不在。
単発ドラマや、CMのBGMなどの小さな仕事にこつこつと取り組んでいたのだが、いまいちぱっとしない。
事務所の試用期間は2年までという決まりがあり、そのリミットまでもう半年と迫っていて、彼女も行き詰まっていた。
そんなぼくたちが、パートナーを組むことになった。

ぼくたちは、似ているな。

彼女に初めて会ったとき、真っ先にそう思った。
立場は違えど、それぞれが自分の道に行き詰まっている。
しかし、20代後半にさしかかったぼくとは違い、彼女はまだ17歳の女の子。
年齢的には、十分若い。
だから、諦めるのは早いし、諦めちゃいけない。
それよりも、彼女の作った曲を初めて聴いたときに、強く感じたんだ。
彼女の才能を、このまま埋もれさせちゃいけないって。
豊かな感性から生み出される、七色のメロディ。
輝く宝石のような才能を、ぼくのように、ぱっとしないまま何年も燻らせちゃいけない。
彼女の音楽は、たくさんの人に届けてこそ、さらにその輝きを増す。
彼女は、ぼくの後輩だ。
後輩のために、ぼくは先輩として出来ることを、めいっぱいしてあげよう。
ぼくと組んだことによって、彼女の道が閉ざされるなんてことがあってはならない。
そう固く決意した。
それなのに、ぼくは……。

「……永遠に……離さない……溺愛……テンプテーション……」

彼女と一緒に作った曲のフレーズを、ぽつりと口ずさんだ。
マイガール。
ぼくのパートナー。

芸歴は長いのに、ぱっとしない。
デビューが最盛期。
存在そのものが三枚目。

当時のぼくは、世間にそう評されていた。
そう言われることに悔しさはあったけど、どれも本当のことだから仕方ないと納得していた。
至る所で言われているから、春歌の耳にぼくの評判が入るのもすぐだった。
失敗すれば後のない勝負で、そんなぼくとパートナーを組むことを拒否するかと思った。
しかし、彼女はそうしなかった。
ぼくの評判を聞くたびに、自分のことのように胸を痛め、そのたびに決意を固めているようだった。

『先輩がキラキラなアイドルだってことが伝えられる曲を、作ってみせます。わたしでは頼りないかもしれませんが、必ず!』

先輩として可愛い後輩を導いているつもりだったのに、いつの間にかぼくは彼女に引っ張られていた。
そして、二人で作り上げた曲は、記録的なヒットを叩きだし、寿嶺二再ブレイクのきっかけとなった。

弁当屋の跡取りとしての意識は、アイドルを続けながらもずっとぼくの中にあった。
最終的なぼくの居場所は、華やかな芸能界ではなく小さな弁当屋だって思っていた。
アイドルとしての自分を、いつ終わらせるのか。
そのタイミングを、ぼくはいつも考えていた。
ぱっとしないで数年経った時点で、辞めることもできた。
しかし、それでも芸能界に居座っていたのは、ぼくのプライド。
売れないから、弁当屋に逃げた。
世間に、そう思わせたくなかった。
幕を引くなら、ド派手な花火をもう一度打ち上げてから。
だから、彼女と二人三脚で得た再ブレイクは、ぼくにとっての打ち上げ花火だった。
世間は、再ブレイクと同時に発表された電撃的な引退に驚いたけど、ぼくにとってはずっと考えていたことで、まったく”突然”ではなかったんだ。
そして、寿嶺二の引退と同時に、パートナーであった彼女も事務所を辞め、生涯のパートナーとしてぼくについてきたのだった。

10代の彼女の前には、作曲家としての無限の可能性が広がっていたはずだ。
ぼくだけが辞めて、彼女は業界に残るって選択肢もあった。
けれど、彼女を独占する気持ちを、ぼくは止めることができなくて……。
そして、体だけじゃなく、他の誰かに彼女の紡ぎ出す音楽を譲ることも考えられなくて……。
結果として、こうして小さな弁当屋に彼女を閉じこめてしまった。

春歌。
君は今、幸せ?
曲作りが本当に大好きで、何度もリテイクを食らって、何日も徹夜をする羽目になったとしても、君は泣き言一つ言わなかったね。
目の下にくまを作ってぼくとの打ち合わせに来たときに、心配するぼくに、君は気丈な顔で言っていた。
どんな小さな仕事でも、自分の作った曲が役に立ち、さらに誰かの心に訴えることが出来たのならば、作曲家としてこれほど幸せなことはないって。
だから、つらいなんてまったく感じない。
これが、わたしの幸せなんですって。
その幸せを、今の生活では得ることができないんだよ。

「嶺二さん……。もう、歌ってくれないんですか?」

寝ていたはずの彼女がぽつりと呟いて、ぼくははっとした。

「ごめん。起こしちゃった?」
「いえ、ちょっと前に起きていました。嶺二さんが、ブランケットを掛けてくれたあたりから……」
「やだなー。寝たふりをしていたの?」
「はい。起きていたんですが、嶺二さんが歌い出したから、もう少し聴いていたくて、つい寝たふりをしちゃいました」

春歌はふわりと微笑むと、ぼくをじっと見つめた。

「嶺二さんの歌、好きなんです。最近は、あまり歌ってくれませんし……。たまに、お弁当を作りながら鼻歌をうたっているのを耳にするくらいなので、もっと聴いていたくて……」
「もう、春歌ったら寝たふりするなんて悪い子ちゃんだね!」

笑顔でおどけて言ったんだけど、春歌はそんなぼくを相変わらずじっと見つめている。
さっきから重ねられたままの手を、今度は春歌がくるむように自分の手を重ねてきた。

「ごめんなさい……」

急に謝りだした彼女に、ぼくはぎょっとした。

「どうしたの?君が謝ることなんて、何もないよ?寝たふりくらい、謝るほどのことじゃないし」

ぼくの言葉に、彼女は勢いよく首を横に振った。

「違うんです。嶺二さん……。たまに、わたしを見てすごく苦しそうな顔をするんです。わたしに、何か至らないところがあるのかなと思って気になっていたんですが、これまで分からなくて……。でも、わたしが原因なんだってことが、今はっきりと分かりました……。嶺二さんは、つらいときや悲しいときほど、それを隠そうとして……」
「違う!」

彼女の言葉を、ぼくは全力で否定した。
思わず語気を荒げたぼくに、彼女ははっとした様子だった。
自分の愚かさに、嫌気がさしそうになる。
彼女はいま、大切な時期なのに……。
自分自身を落ち着かせようと深呼吸をひとつした後で、彼女の目をじっと見つめる。

「君には、隠し事をしちゃいけないね……。だから、言うよ」
「はい」
「ぼくは、君を幸せに出来ているのかな?」
「……え?」

ぼくの言い出したことは、彼女にとって、まったく想定外のことだったようだ。
目を、ぱちくりと瞬かせている。

「かっこわるいことを言い出して、ごめんね。自信がないんだ。君を幸せにしてあげられている自信が」
「そんなことあるはずが……」
「ここにあるのは、どこまで行ってもただの日常で……。朝から晩まで、お弁当の惣菜を作るばっかりだ。君の大好きな音楽や曲作りとは、無縁の場所でしょ。……そんなところに閉じこめられて、君は今、幸せ?」
「あの、嶺二さん……」

ぼくの問いに答える代わりに、彼女は遠慮がちにぼくの手を握る力を強めた。

「わたしの隣に……。ソファに座ってもらえませんか?」

ぼくは、そっと手を解くと、おとなしく彼女の隣に座った。
すると春歌は、ぼくの肩にこつんと頭を乗せてもたれ掛かってくる。

「音楽は、今でもわたしの中から絶えずに溢れてきます……」
「だよね。君は、曲を作ることが大好きだからね」
「でも、業界に残って作曲家を続けるって選択肢は、あのときのわたしにはありませんでした。それに、戻ることも考えていません」
「……どうして?どんな小さな仕事でも、君は幸せだって言っていた」
「それは、嶺二さんに出会ったばかりの頃のわたしの気持ちです」

春歌は、ぼくにもたれ掛かったまま、探るようにして再び手を握ってきた。

「嶺二さんというパートナーに出会って、わたしは欲張りになってしまったんです。この人を……嶺二さんを輝かせる曲を作りたい。嶺二さんにわたしの曲を歌って欲しい。他の誰でもない、嶺二さんだけに……嶺二さんのために……わたしの曲を……」

そこまで言うと、彼女の体が小刻みに震えだした。
ぼくは、彼女の肩に空いている方の手を回して、そっと抱き寄せる。

「嶺二さんのいない場所で曲を作り続けることが、わたしにはもう出来ないんです……。本当に欲張りですよね。CMで、ドラマのBGMで、自分の曲がわずかにテレビから流れるだけでも満足していたのに……。それが、わたしの幸せだったはずなのに……。でも、嶺二さんなしじゃ、もうその幸せを感じることが出来ないんです」

懸命に自分の気持ちを伝えようとする、彼女のさらさらとした髪を撫でる。

「ごめん……。でも、君にそんな風に言ってもらえて嬉しいよ」
「謝らないで……ください……」
「分かった……。でも、謝りたかったんだ。君がもし戻りたいと言っても、ぼくは離すつもりなんてなかったのに、こんなのことを聞いちゃったんだから」
「離さないで……ください……」
「うん。離さないよ」

抱き寄せた彼女の髪に、そっと口づけを落とす。
ぼくは、本当にずるい男だ。
彼女を幸せに出来ているか不安で、でも、彼女が不幸を感じていたとしても離すつもりはなくて……。
こうして改めて、彼女の気持ちを聞いてほっとしているんだから。

「ピアノを買おうか……」
「はい……?」

ぽつりとぼくが呟くと、彼女は肩をぴくりと揺らした。

「小さな家だからさ、グランドピアノのような立派なものは買えないけど……。それよりも、家の中を整頓して置く場所を確保しないといけないよね……」

春歌は、もたれ掛かったままぼくの表情を伺う。
溢れる愛おしさを伝えるように、ぼくは何度も彼女の髪を撫でる。

「今でも、君の中から音楽が溢れてきているって知ったからさ……。それを聴いてみたいなって思ったんだ。ぼくは、君の曲が大好きだから……」
「嶺二さん……」

すると春歌が、体を起こした。
ぼくの顔を、しばらく見つめた後で、そっと目を伏せる。

「そしたら、わたしの曲を、嶺二さんはまた歌ってくれますか……?」
「ん?ぼくが?」
「はい……」
「うーーん。でも、あの頃のようにボイトレを毎日している訳じゃないから、ぼくの歌なんてもう聴けたものじゃないよ」

春歌は、ふるふると首を振った。

「そんなの関係ありません。好きなんです。嶺二さんの歌声……。わたしが、聴きたいんです」
「君には、適わないなぁ。……うん、いいよ」
「ありがとうございます。わたしの大好きな嶺二さんの歌声を、この子にも……」

そう呟くと、春歌はそっと自分のおなかを撫でた。
ぼくは、春歌が撫でたあたりのおなかをのぞき込む。

「そう言えば、おなかの中にいても、外の音が聞こえるんだっけ?」
「はい。もう少ししたら、反応するようになるかと思います」
「よっし。じゃあ、張り切ってぼくが作詞をしちゃおう!作曲がママで、作詞がパパ。最高のコラボレーションだね」
「はい!」

元気よく返事をしながら、春歌が笑った。
ああ、この顔が、好きだな……。
憂いを含んだ顔もかわいらしいけれど、やはり春歌には笑顔が似合う。

「じゃあ、第一弾は子守歌かな?うーーん、ベタだけど、ねんねんころりとか歌詞に入れた方がいいのかな」

ぼくは真剣に悩んでいるのに、春歌はくすくすと笑う。

「あの、嶺二さん。まだおなかの中にいるんですから、最初は胎教にいい音楽ですよ。……胎教にいい音楽と言えば、クラシック調でしょうか……。モーツァルトがいいとかは、よく言われていますけど……」
「うわーー。それって、作詞するの超ハードル高そうなんだけど!」
「おまかせします。わたしも曲を頑張って考えますから」
「そうだね。よっし、とにかく今からピアノを置くスペース作りだ」

勢いよく立ち上がったぼくに従うように、春歌も立ち上がる。

「わたしも手伝います」
「あ、無理して、力仕事はダメだからね!」
「ふふっ。分かってます。自分の出来る範囲でやりますね」

思い立ったら即行動。
ぼくらが、ドタバタとリビングの片づけ始めたから、下の階からその騒ぎを聞きつけた母ちゃんと姉ちゃんが、何事かとやってきた。
そして、家族みんなを巻き込んでの、片づけが始まった。
騒々しい中でも、笑い声が響きわたる小さな弁当屋さん。
確かに、春歌の言うとおり、ここにも音楽は溢れている。

たくさんのお客さんも、眩しいスポットライトも、ゴージャスなオーケストラも、ここにはないけれど……。
でも、これからはここがぼくたちのステージなんだよね。
永遠に……。
マイガール。そして、マイベビー……。

Q★Nを聴いて、肩書きを捨てるとは嶺ちゃんの場合どういう意味になるんだろうと考えてみたら、こんな話になりました。
自分で書いてみて思ったのですが、やっぱりキラキラアイドルの嶺ちゃんの方が好きです。
これもひとつの可能性……ifな未来ということで。